今回の記事では、複数の時間足チャートの監視について、様々なご質問にお答えしたいと思います。
目次
時間足の種類はどのくらいあるの?
チャートには、最も短いもので秒刻みの「ティック」から、一ヶ月でローソク足一本が出来る「月足」まで(これ以上は実務的に意味がない)、刻めば多くの「時間足」が作れますが、MT4でデフォルト設定されているものは以下になります。
1分足
5分足
15分足
30分足
1時間足(世界で最も多くのトレーダーが監視している)
4時間足
日足
週足
月足
相場は「3」がよく機能するので、3分、3時間足を好む人
1時間足より、50分足の方が分かりやすいと捉えている人
12時間足で、1日の前半後半を意識する人
等々、マニアックな時間足を使用するトレーダーもいます
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フリーインジケーター
Period_Converter_Opt
を下記のサイトで検索、ダウンロード、MT4に組み込むことで、お好きな時間足の作成が可能になります。
参考
MT4インジケータMT4でFX
なぜ複数の時間足を監視するの?
基本的には、
大きな時間足で相場環境認識をして、小さな時間足でエントリータイミングを計る
という使い方をします。
例えば、
1時間足レベルで下降トレンド中であるなら、1分足で上昇トレンドを作っていても、それはほんのわずかの戻しである可能性が高いので、安直にロングを打ってはいけないことが分かります。
現在値が、短期~中期~長期足共に、移動平均線より上で展開していたら、非常に強い上昇局面にあることが分かるので、ロング戦略を取るべきとなります。(パーフェクトオーダー)
中長期足でエントリー価格に達していても、短期足の動き(波)が落ち着いたタイミングを見計らうことで、よりメンタル負荷のかからないポイントでのエントリーが出来ます。
逆に、大枠の方向を把握していても、今ここからどちらに短期の波を作ってゆくかを無視すると、これもロスカットが増える原因になります
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時間足の組み合わせは、どうしたらいいの?
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スキャルピング(数秒~数分で決済)
デイトレード(その日のうちに決済)
スイングトレード(日・週・年をまたぐ決済)
トレードスタイルによって、使用する時間足の組み合わせは変わります。
スキャルピング例
毎日、1時間足で中期の相場の方向性を確認。
エントリーシグナルを、1分や5分足(目標・損切り設定基準)で、見つけてエントリーする。(ティックや秒足使用のトレーダーもいる)
デイトレード例
週頭、週足でその週の傾向を確認。
毎日、4時間や1時間足(目標・損切り設定基準)で、エントリーシグナルを見つける。
エントリータイミングを、5分や15分足で計る。
スイングトレード例
年を通した相場の波を、月足や週足(目標・損切り設定基準)で確認。
日足(目標・損切り設定基準)で、適切なチャートパターンになるのを確認。
4時間や1時間足でエントリータイミングを計る。(エントリーの精度を上げるため、分足を見るトレーダーもいる)
これらの組み合わせは、ほんの一例ですが、このようなニュアンスで複数の時間足を監視していると考えてください。
特にスキャルパーに多く見られますが、一つの時間足のみで勝ち続けられる人もいます
「長期足に逆らうな」を間違えて解釈していませんか?
以前こんなご質問がありました。
1時間足と5分足を主に見ていますが、 1分、5分、15分、1時間足が上昇中、でも4時間と日足は下降
日足、4時間に従わないと!と思って「売り」ポチ
で、損切りになることが多々ありました
たしかに長期足の方向性は重要ですが、日足などでエントリーしたなら、利益目標は少なくとも1円(100pips)くらいになるはずです。
そのサイズを狙っているならOKですが、文面からすると、Mさんは5分足トレーダーですよね?
利益目標も許容ロスカット幅も5分足レベルなはずです。
なぜここで、日足でエントリーをしてしまうのか?
取引サイズを明確に決めたら、大きな時間足のチャートパターンから、小さい時間足のチャートパターンに落とし込んでゆく、という見方をするようにしてください
複数の時間足を適切に判断できるようになる方法
複数の時間足を見て、適切に判断出来るようになるための近道は、あれもこれもと一気に見ようとせず、一つ一つ潰してゆくことです。
自分の分析能力がまだ足りていないと実感しているうちは、まず、他の時間足を見ないで、最もデータ量が豊富な1分足チャートだけの検証・分析をしてみてください。
最後に辿り着くのは、「結局どの時間足もチャートパターンは同じ」なので、それぞれのスケール感に慣れるだけです。
それと同じだと考えて、一つの時間足を集中して一ヶ月以上検証してから、次の時間足の検証に移るくらいのペースで、相場の動きを頭に焼き付けましょう!
結果的に、かなりの時間短縮になりますよ