トルコリラは、数ある国の通貨の中でもダントツに高金利なので、トレーダーとして非常に気になる存在です。
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トルコリラ 9.75%
メキシコペソ 6.50%
南アフリカランド 0.25%
オーストラリアドル 0.25%
ニュージーランドドル 0.25%
日本円 0.1%
(2020年4月現在)
特に、我が国日本との差が大きいので、円取引の際のスワップポイントから得られる利益を狙って、長期買い持ちをする投資家が増えています。
目次
スワップポイント(Currency swap)って何?
スワップポイント=2通貨間の金利差調整分
トルコ金利9.75%-日本金利0.1%=金利差9.65%
となりますので、トルコリラ/円で、買いポジションを保有し、翌営業日に持ち越すと、保有分に現在金利が付与されます。
(逆に、売りポジションを持ちこすと、金利を支払うことになります)
トルコリラ/円の取引で必要な「証拠金」と、得られる「スワップ金額」は?
トルコリラ/円は、約16円(2020年4月現在)ですので、1Lot(1万通貨)分の取引に必要な証拠金は、6,400円と、非常に安いのも魅力です。
(米ドル/円は、1Lotあたり、50,000円前後の証拠金が必要)
10Lotの取引きなら、64,000円
100Lotの取引なら、640,000円あればOK
- 証券会社により異なりますが、1Lotあたりの買いスワップ10円(約10%)の時、100Lot(100万通貨)分の買い持ちをすると、
1日/ 1,000円
10日/ 10,000円
1ヶ月/ 30,000円
1年/ 365,000円
10年/ 3,650,000円
という金利額が、あなたのFX口座に振り込まれます。(マーケットの状況により利率の変動があります)
ただし、買い値よりレートが下がり、含み損が口座の証拠金維持率を割ってしまうと、強制ロスカットされてしまうので、ある程度余裕を見た金額でスタートするようにしましょう。
トルコリラ/円の「投資戦略」と「注意点」
トルコリラは、メジャー通貨に比べ流動性が低いことから、急激な価格変動が起きる可能性が高く、 マーケット状況によっては価格がつかなくなる懸念もあります。
また現在は、左派のエルドアン大統領の統治が続投されていますが、様々な政局不安が頻発しており、国内経済の停滞と経常赤字による資金流出リスクも鑑みなければならない上、イスラム圏国としての地政学リスクなども存在します。
高金利と証拠金の安さは魅力ですが、以下のチャートのように、トルコリラのレートは、ひたすら下がり続けています。
戦略として、押し目買いポイントを見つけ、上値抵抗帯に当たる決済タイミングを綿密に決め、期間分散投資(年数回に分けて、エントリー&エグジット)を行うなど、リスク管理を徹底することが必須になります。
ということで、高金利スワップによる資金運用をお考えの方は、ただ買って寝かしておくのではなく、通貨間の価格の推移(チャートパターン)を分析して、「押し目買いポイントでエントリーし、最悪、建値で決済出来れば、金利分がプラスになっているので、負けない」という戦略を、しっかり計画してスタートすれば、貨幣価値が下がり続けている通貨であっても、恐れることはありません。
スワップ狙いトレードも、テクニカル分析と資金管理が出来る人に軍配が上がるということを覚えておいてください。
スワップを狙わず、普通にトレードをするなら、戻り売りポイントを探して、日をまたがずのショート一択ですけどね。
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